暗喩って何なのでしょう

PPくんの扁桃腺の手術を間近に控えたこのタイミングでこんな内容を書くのも不適切かな、とは思ったのですが、手術の成功を祈る気持ちと作品への思いは別、と自分に言い訳してやっぱり書きますね。

以下"I Promied You The Moon"の内容に触れておりますので、未視聴の方、ネタバレを避けたい方はお気をつけください。

またIPYTM を思い出して辛くなったり悲しくなったりする方も同じくご注意くださいね。


















これを書こうと思い立ったきっかけは最近知ったこの曲↓
https://youtu.be/3dtlc2ZNgi0

Kan Sanoさんの"Natsume"

バンコクのTehとOhもこれくらい軽やかで豊かな叙情性でもって描いてほしかったなあ、とつくづく。

ストーリー自体にも物申したいことがあり過ぎて(笑)全体を通した感想は未だに書けていない状態です。多分この先も無理でしょう。

その中でもことごとく暗喩が中途半端だったことを今回は言わせてもらいます。

まずITSAYのおそらく最大の象徴であったSunsetと対だったはずのMoon。
放送当時ふせったーでも突っかかったのですが、
ep1、2以外月が印象的な回がなかったです、少なくとも私は。

そしてPPくんが歌うOST"Hold Me Tight"などでふんだんに使われている向日葵の花。Tehの象徴ですね。
これもやはり最終話、海辺でのOhからTehへの実質プロポーズの場面でやはり手にしていてほしかったな。
Tehに
「向日葵じゃないのか」
と言わせてはいましたが。

あ、少し暗喩とは話が逸れますが、IPYTMでは大切な場面でことごとく台詞で説明させるところも興が削がれましたね。

比べるのも詮無いこととはわかってはいても、ITSAYのむしろ台詞がない場面の方が雄弁で豊饒な表現力が恋しいわ。

そしてTehとJaiと梅酒と(溜息)
こんな成功していないメタファーがあるだろうか、いやない。


この"Natsume"という曲名は言わずもがな歌詞の一節から来てるわけで。

かの夏目漱石先生が"I Love You"を
「月が綺麗ですね」
と訳したという有名な挿話。

これくらい洒落ていて情感もある二重のメタファーがほしかった!

これからのTehとOhには同じく歌詞のこの部分
「素敵なこと具現化しよう
 誰のためにもならないことを二人で」
というふうに過ごしてくれたなら何よりです。

やはり本来のBKPPに近いであろう洗練された美しいビジュアルを永遠に映像にとどめてくれたことには掛け値なしに感謝しています、といういつもと同じ結論に至ります(笑)

最後桟橋の方に向かってお互いの背中に手を回して海辺を歩いていく二人の後ろ姿を忘れることはないでしょう。

以上IPYTM迷子の繰り言でした。


"Natsume"は近未来的で切ない浮遊感のある素敵な曲なのでよろしければ是非聴いてくださいませ。